〇テーマ:
個人情報を自分のAIが管理・活用するオープン市民科学
〜新しい安心と新しい価値の創造〜
○話題提供:
橋田 浩一さん(東京大学・理化学研究所)
○概要
今回の心身健康デザインセミナーは東京大学・理化学研究所の橋田浩一さんにご登壇いただきます。橋田さんが挑戦しているのは、個人情報をより良く管理し活用することによってより安心で活力のある社会を実現する研究です。
個人情報の漏えいや不正使用を心配したり、実際に困ったことが起こったりした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。この問題はほとんどの場合、個人情報を本人ではなく行政や企業が集めて使っていること(集中管理)から起こります。自分の個人情報がどこでどれくらい集められており、どのように使われているのか見えにくくなっているからです。
この問題の解決に、橋田さんは一人ひとりが自分の情報を自分に集約して管理すること(分散管理)が必要だと考えています。そのような手段があれば自分の情報をフル活用できて漏えいや悪用の心配が減ります。また、情報管理の方法が変わることによって経済の仕組みが変わり、個人や社会にとって新しい価値が生まれると考えています。
橋田さんが個人情報の管理のあり方を変えることで社会がどのように変わっていくのか、本セミナーで深掘りしていきます。
※本セミナーで紹介する研究は、内閣府のムーンショット目標9「2050年までに、こころの安らぎや活力を増大することで、精神的に豊かで躍動的な社会を実現」のプロジェクト「データの分散管理によるこころの自由と価値の共創(橋田PJ)」として行なわれています。
参照:https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub9.html
本イベントは、あらゆる「ケア」に人工知能(AI)を利活用し,みんなが心身ともに健康な暮らしができる社会の創造を目指す「静岡大学ケア情報学研究所」が,「みんなの認知症情報学会」と共催で開催します。提供いただいた話題を軸に、心身の健康と地域づくりについてみんなが立場や専門を超えて「ごちゃまぜ」になって交流します。
○開催日時:2022年5月17日(火)講演時間 17:30〜19:00
Zoom入室可能時間※ 17:00〜19:30
※Zoom会場では講演前後の30分は、Zoom接続確認のほか、参加者の方が自由に交流できる場として開放します。ぜひ気軽にご参加ください。
○開催場所:オンライン会場(Zoom)
○参加費:無料
※参加方法および会場URLは事前予約された方にメールにて配信いたします。
↓本イベントは下記フォームからのお申し込みが必要です。
https://forms.gle/SiUYbXAoxK8AWwtT6
○講演者プロフィール
橋田 浩一さん(東京大学・理化学研究所)
1958年愛媛県生まれ。1986年東京大学大学院理学系研究科修了。理学博士。1986~2001年 電子技術総合研究所(1988~1992年 新世代コンピュータ技術開発機構に出向)、2001~2013年 産業技術総合研究所。2013年から東京大学大学院情報理工学系研究科ソーシャルICT研究センター教授。2017年から理化学研究所革新知能統合研究センター兼任。研究分野は自然言語処理、人工知能、認知科学など。言語処理学会会長、日本認知科学会会長などを歴任。本学会副理事長。パーソナルデータの分散管理による価値創造のための技術とビジネスモデルを提唱し、自治体や民間企業と連携してこのモデルの普及を進めている。
http://www.sict.i.u-tokyo.ac.jp/members/hasida/
https://aip.riken.jp/labs/ai_soc/decentralize_bigdata/